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部落のほぼ真ん中に建てられた族長の館に帰り着いたのは小一時間も経ってからだった。

「お帰りなさいませ」との言葉と共に手渡された儀礼用の装束に、サレンはざわつきが高ぶるのを感じていた。

着替えをすませ族長と客人の待つであろうレセプションスペースに入ると、父である族長に抱き寄せられた。

「これが不肖の倅です、ほら挨拶をしないか」

滅多にされないその仕草に戸惑いながらも、見覚えのない風変わりな客に名を名乗った。

「サレン・デロ・ゾレナーです」

「キミが次期族長のサレン君なんだ、私はステラ、LXXの使いよ」

鴇色の髪を持つ女性がにこやかに応えを返してくれた。

「あのう、貴方は?」

背後に佇む黙ったままの黒装束の男にサレンが声をかける。

「ああ、俺はただのボデーガードだ…」そう答えた男に女性が睨みつけた。

「名前を聞かれてるのよ、ファン」

「ああ…なら、ファングだ、面倒だったらDDとでも呼んでくれ」

面倒くさげな男の答え。

「まあ、挨拶はともかく今回の要件を」

いつになく上機嫌の父の声にサレンは、LXXとゆう上客の名を思い出していた。

「実はラボの件なんですけど、是非我が社の実験場を現地にと、あらかじめDr.ヴィヴァームス よりの言伝があったかと思いますが」

途端に父の顔が曇った。

「その件はお断りしたはずですが」

「そこをなんとかできないでしょうか?」

「流砂の扱いは…素人には…いや失礼、ここでくどくど言っても始まりませんな。サレン
竜を此処へ」

不意にそう言われて成り行きを見守っていただけのサレンはビクッとしながら返事もそこそこに部屋を飛び出していった。
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